昭和30年代の金沢とテレビ

2025/07/31の業務報告

  • 今日は調べ物のため、県立図書館へ行きます。
  • 県立図書館にて、昭和30年代の北國新聞縮刷版を読む。具体的には、昭和32年10月から12月までのマイクロフィルム化された縮刷版を読みながら、テレビに関する記事・広告を探しました。
  • 昼から始めて、3ヶ月分の縮刷版を読み終えたらもう夕方です。目もショボショボとしてきましたので、今日はここまでと切り上げて帰宅しました。

石川県立図書館企画展「石川の風景から生まれたアニメーション」

  • 県立図書館では企画展を開催中です。石川県を含む北陸地方はアニメ作品の舞台となることが多く、また制作会社も複数立地しています。
  • 金沢市内も『花咲くいろは』の湯涌温泉を始め、『数分間のエール』をといった作品に登場しますね。
  • 『スキップとローファー』は主人公の出身地が県内の珠洲市であるため、この企画展でも取り上げられています。石川県を舞台としている作品では、ここ最近、最もヒットした作品ではないでしょうか。
  • 私個人の見立てですが、主人公は珠洲の出身であるとは言え、東京都内で高校生として生活しています。当然、主人公の仲間たちも都内に在住する、いわゆる「東京人」であります。その点では、「石川の風景から生まれた」とするのは問題ないにせよ、石川を舞台とした作品かどうかはちょっと議論があるところだとは思います。

昭和30年代の金沢とテレビ

NHK金沢局は昭和32年(1957年)12月23日にTV放送を開始しました。遡って3ヶ月ほど地元紙の北國新聞を読んでみたのですが、ところどころちょっとした記事(大売り出しの景品でテレビ受像機が当選したとか)があり、広告じたいはそこそこスペースを取っているたんですが(東芝の広告が多い)。

ただ、放送開始直前の12月中旬に、金沢市内で「テレビフェア」と題したイベントが開催されています。市内2箇所(石川スポーツセンターと香林坊の大和デパート)を会場としたとのことです。記事から読み取れるのはTV受像機の新製品紹介や、歌合戦、漫才などの余興が中心だったようです。この時点でTV放送の免許を取得済みであったMRO(北陸放送)もイベント運営に参加しており、このフェアから約1年後の昭和33年12月、MROもTV放送を開始します。放送系列としてJNNです。

金沢市と近隣地域でTV放送が視聴できるようになったとはいえ、まだまだ視聴者数は少ないわけですから、メディア文化としてのテレビ文化の形成には至っておらず、この後のMROによるTV放送開始までどうなっていったのか、引き続き新聞記事から読み取ろうと思っています。

やはり昭和34年の「皇太子ご成婚パレード」以降でしょうか、テレビ文化が構築されていくのって。

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