三角ロジックの説明

0. はじめに

作成例はこちらのページ「【三角ロジック】作成例」を参照してください.また、三角ロジックの基本形の考え方、作り方について動画を制作しました。まずはこちらを視聴してください。

1. 主張にもどづいて論理(ロジック)をくみたてる

ある事柄について自分の主張を説得的に説明する(論証する)ためには必ずデータを用意し,そのデータと主張を結び付けなくてはなりませんこれをロジックと呼びます.このロジックの組み立て方のひとつとして有名なのがS. トゥールミンの三角ロジックと呼ばれるものです.

本記事にある説明文および図については,早稲田大学の向後研究室教材サイトを参照させていただいてます(二次的著作物として作成しております).詳しい説明についてはこちらのウェブサイトをよく読んでください. 1)

2. トゥールミンの三角ロジック

三角ロジックの基本:◯◯◯なので→□□□べきだ/である→なぜなら×××だから
三角ロジックのモデル図(基本形)

2-1. 主張 claim

よく用いられる型は2つ

  • 〜〜は〜〜である. —> 事実であることを主張する
  • 〜〜は〜〜べきである. —> 方針を提案する

2-2. 根拠 data

なぜその主張 claim が成立するのか(主張できるのか),その「裏付け」となる情報を示す.ただし「裏付け」が正しい(正当性がある)ことを示さなくてはならない. —> 外部から主張の裏付けとなる情報を引用する.

2-3. 論拠 warrant

示された根拠 data から,なぜその主張 claim が説明できるのか,その理由を説明する(主張と根拠の関係を説明する).

3. 三角ロジックにおいて根拠や論拠を引用・参照することの意味

なぜ根拠や論拠として「先行研究」や「統計調査データ」を引用ないし参照をするのか.

  1. 主張 claim を支える(裏付ける)情報 = 根拠 data の信頼性を高めるために行う.
  2. 形式を守って引用すると,根拠(である情報)の出所を示すことができる. —> 根拠の信頼性が高いことをアピールできる
  3. 形式を守って論拠 warrant を引用すると,書き手自身の考え(アイデア)の独自性を示すことができる.
  4. 書き手の考えと他人の考えにおいて,関連している箇所と違っている箇所を示すことは非常に大切である.

「プレゼンやレポートにおいて三角ロジックとは,結論(主張)がどのような思考の過程を経て導き出されたのかを示すものである. —> プレゼン(スライド)やレポートのオリジナリティを示すこと」

出典:大島弥生ほか, 2005年, 『ピアで学ぶ日本語表現』ひつじ書房の一部を改変.

4. 三角ロジックを強化する

主張のために組み立てた三角ロジックに反対し,その反対を打ち崩すことで組み立てた三角ロジックを強化することができます.反対の方法には「反駁」「質疑」の2種類(実はもうひとつ「反論」という方法がありますが今回は使いません). 2)

反対の「強さ」は 反駁 > 質疑 となる.

4-1.【反駁】

  • 根拠 data または論拠 warrant に反対する
    • 「チガウ」をぶつける.
    • 根拠と論拠の両方にぶつけても(反対しても)OK
  • 主張 claim そのものには反駁できない.
  • 反駁を受けた側は,その内容に応じて根拠や論拠を提示して再反駁する(再反対する).
    • 「チガウ」に対して「チガワナイ」をぶつけ返す.
三角ロジックの反駁:根拠/論拠に対して「違う」と反対する.
三角ロジックのモデル図(反駁)

4-2.【質疑】

  • 根拠 data または論拠 warrant そのものに疑問を提示する.
    • 「ナゼ」をぶつける
    • 根拠と論拠の両方にぶつけても(反対しても)OK
  • 主張 claim そのものには質疑できない.
  • 質疑を受けた側は,より具体的な根拠や論拠を提示して回答する
    • 「ナゼ」に対して「ナゼナラバ」をぶつけ返す.
三角ロジックの質疑:根拠/論拠に対して「なぜ」と疑問をぶつける.
三角ロジックのモデル図(質疑)

[注]

  1. 「4.2 トゥールミンの三角ロジック」早稲田大学人間科学学術院 向後千春研究室http://kogolearn.wordpress.com/studyskill/chap4/sec2/
  2. 「4.3 議論の方法」早稲田大学人間科学学術院 向後千春研究室http://kogolearn.wordpress.com/studyskill/chap4/sec3/