【クリップ&メモ】そのコミュニティはどこにある


村井:『Ingress』はゲームデザインが複雑なこともあり、攻略するのに他のユーザーとの協力が欠かせません。その結果世界中に場所ごとの濃密なコミュニティが形成されており、イベントに一緒にでかけたりするユーザーも多いです。一方で、『Pokémon GO』に関してはライトユーザーが多く、ルールがわからなくてもポケモンを集めて歩くだけで楽しい、という設計になっているので、レベルを上げて、ジムでバトルをするなどさまざまな機能で遊ぶなかで、徐々にライトなコミュニティができていくという形になっています。

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IngressやPokémon GOにユーザーコミュニティが形成されていること自体は疑わないけれど、問題はそれをどうやって視覚化していくか、つまり「かたち」としてのコミュニティのありようをどう学術的に把握するか、これはCMC研究にとって切実な問題だろうな。

これらのゲームに限らず、なんらかのファンコミュニティがオンライン上に存在するかどうか、かつてはファン同士のつながりや交流が可視化されるオンライン上の「場」が掲示板(BBS)であったり、ウェブログであったりと「アーキテクチャ」としてみれば理解しやすいものでしたが、2000年末以降のソーシャルメディアの登場と普及により、そういった「場」は輻輳するかのように入り組んだ存在となっています。

さらにそれらの「場」で交わされるコミュニケーションも単純なテキスト情報にとどまらず画像や音声、映像とリッチコンテンツ化することで、分析がやりづらくなっていることも事実です。

これからのCMC研究、特に社会学寄りのそれにとってオンライン・コミュニティを測定する研究手法の再確立が求められています。 1)

[注]

  1. 社会学の立場によるならば、もちろん「オンライン・コミュニティは、社会学でのコミュニティの定義上、存在しない」ことを実証することも含めて、です。