【クリップ&メモ】互酬性・多神教・初音ミク


下の人は上の人に、できるだけ「『ありがとう』と言おう」というのをマナーにしています。これはマナーなので、必須じゃないです。絶対しないと利用規約違反ということじゃないです。あくまでも努力目標というか、マナーなんですね。こんな設計をpiaproでは行いました。

それによって、初音ミクを使った創作の連鎖が、共感の連鎖とか、ありがとうの連鎖というかたちでネット上に広がっていく。勝手に使われたんじゃなくて、「使ってくれてありがとう」に置き換えることによって、創作を促すエコシステムみたいなかたちを作り上げることによって、初音ミクで何か作ることが喜びになって、利用されることによって喜びが広がるようにしたんですね。

情報源: 初音ミクの生みの親が語る、誕生秘話 “彼女”はなぜ、クリエイターたちの心を動かしたのか? – ログミー

これもまた、オンライン上で発露される互酬性のあり方のひとつなのでしょう。というかオンライン/ヴァーチャル・コミュニティが成立し、それを継続させていくうえで必要と思われる互酬性の、原初的な形態ではないかと考えます。

同じ記事では初音ミク=ボーカロイドのようなキャラクターが幅広く日本の社会に受容されていることについて下記に引用した通りの記述があります。

いろんなものに神様が宿っているというのが人類共通の考え方なのかなと思いがちで、ああいうのがあるから漫画カルチャーとかポップカルチャーとか、あとフィギュアのキャラクターがついたお菓子みたいな、そういうものに発展していったのかなって僕は思っていて。だから、日本のポップカルチャー的なものが好きな外国人は、日本人と同じ感じの考え方を持っているのかなと思っていたんです。

情報源: ロボットを恐れないのは日本人だけ? 初音ミクを生んだ日本特有の価値観 – ログミー

個人的には、日本社会には多神教的な価値観が存在しているがゆえにボーカロイドのようなヴァーチャルなキャラクターが受容されるのだろう、という主張と読みました。私が考えるには、多神教というよりも、人間(ヒト)を作り出した唯一の存在としての神(この場合はキリスト教のことですね)が存在しない日本だからこそ、私たちは容易にヴァーチャルなキャラクターを作り出し、受容していくことができるのではないでしょうか。